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「北方文学」大震災の詩

新潟のA・Hさんから、高校時代の恩師の遺作の詩が掲載されているので読んでほしいと、十年ぶりに刊行された「北方文学」が送られてきました。

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この「北方文学」は現代詩の特集を組んでいて、私も親しくおつきあいいただいている辻井喬さん、新井豊美さん、財部鳥子さんら錚々たる現代詩人たちの作品がずらりと掲載されています。

折も折とて、東日本大震災を題材とした現代詩のアンソロジーとなったようで、A・Hさんの恩師の吉岡又司さんの遺作も、自らの老と大震災への恐怖を率直にうたっていました。「いまここでしかうたえない歌があるか」という吉岡さんの問いかけは、胸に食い込んでくるような切実なものがありました。

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被災地を故郷に持つ高橋順子さんの詩「津波はまっすぐ来た」は、そのままドキュメンタリーの画面のような迫力がありました。


長い叙述の末尾の部分に書かれた、

「わたしは海の一部だから」
と むかし詩に書いた わたしのおめでたさ加減よ
わたしは海のしっぽではじかれた

という3行に、今回の大震災に向き合った詩人の魂のおののきを感じました。

すごい一冊を読ませていただいたと思います。A・Hさん、ありがとう。


梅雨雲に枝伐る腕の重からむ      大波

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