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花野に還る

小正月であり、内閣改造などもあり、世の中はまだまだお目出度いようなのですが、私は文藝春秋スペシャルの「この国で死ぬということ」という、あまりお目出度くはない雑誌(ムックか?)を読んでいます。2011_1_14_001


すごい一冊ですよ~。「死を想う」という題で各界各著名人の方々がスペシャル・エッセイをずらりと並べているほか、看取りの作法とか死後の手続きとか無縁社会とか、死をめぐる記事がてんこ盛りです。2011_1_14_002


このなかで脚本家の早坂暁さんが、お父上の句碑に「楽しさよ あの世とやらは花野とや」とあることを紹介されています。それを読んで、思い出しました……。2011_1_14


十二年前にモンゴルに行って、蒙古馬にまたがって、峡谷の花野を散策したことがあります。2011_1_14_003


そこは一面に紫と白の花々が咲き乱れ、野原全体が匂い立つような、まさに夢現境の世界でした。花々の間を通りながら、「ああ、俺は死んだらきっと此処に還って来るに違いない」という確信のようなものを胸に抱いたのです。何故そんな確信が生まれたのかは未だに分りません。……話はこれだけなんですが、どうもお正月から、あの世の話なんかして、済みませんでした。


天心に昼の寒月なほ淡く       大波

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