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本屋大賞「天地明察」読了!

年とともに活字アレルギーが悪化している私ですが、今年度の本屋大賞を受賞した冲方丁(うぶかたとう)の「天地明察」(角川書店)をついに読破しました。いやあ、時間がかかりましたけれど、面白かったですよお!Img_0687


江戸時代、渋川春海という碁打で数学者の人が、日本独自の暦をつくりあげるまでの苦闘と挫折を描いた小説で、もちろんチャンバラはなし、恋はあるけれど色模様もなし、というとても地味な展開です。それなのにちっとも飽きないで、474ページに及ぶ大作を、最後まで惹きつけて離さなかったのは、主人公春海のピュアな情熱がとても素敵だったからだと思います。Img_0688


春海の好敵手でもあった数学者の関孝和や山崎闇斎、会津藩主保科正之、大老酒井忠清といった歴史上の実在人物が、みないきいきとした姿で登場し、徳川幕政が武断政治から文治政治に大きく転換するさまが、まるでその時代に生きているように描写されているのも、大きな魅力でした。これはとても現代的な時代小説だと思います。これで本屋大賞は昨年度の湊かなえの「告白」につづいて2年間読んだことになります。次は直木賞の中島京子「小さなおうち」を読もうかなあ、とひそかに思っています。


  炎ゆる日のつづく葉月の暦かな      大波

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