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橋本夢道「無礼なる妻」

私はわりあい自由律俳句が好きで、多数所蔵している句集のなかでも橋本夢道の「無礼なる妻」は愛読の一冊でした。渋谷の古書店で買った初版本を持っているのですが、もうボロボロになってしまっているので、新装本を買いなおしました。Img_0644


句集のタイトルとしてはまさに自由奔放。「無礼なる妻よ毎日馬鹿げたものを食わしむ」という超有名句から採られた句集名なのですが、これは妻への愛情の逆説的表現なのですね。Img_0649_1


俳句は言葉の玩具ではなく、農民の米搗き歌や稗搗き唄のような共同に生きつらぬく民族の文学でなければならないと主張した夢道俳句に、私はその人間的な面に深い共感を覚えます。夢道は妻を「クレオパトラ」と呼ぶとんでもない愛妻家でもありました。Img_0647

「古妻よ味噌壺は味噌を入れとく壺である」と詠んで、変哲も無い味噌壺=妻・静子を讃えた夢道のかわいらしさと含羞がたまらないですよねえ。

あす(おや、もう今日か)は8年前に病没した私の妻の命日です。

かなかなのことにさびしき雨の中        大波

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コメント

橋本夢道「無礼なる妻」の紹介を読ませていただきました。初版本をぼろぼろになるまで読んでいただき、夢道が知ったらきっと喜んだことでしょう。わたしは、勝どき書房の編集委員をしている殿岡駿星と申します。夢道の次女の夫でもあります。このたび、勝どき書房から「橋本夢道物語 妻よおまえはなぜこんなに可愛いんだろうね」を上梓しました。もし、よかったら読んでいただければ幸せです。

投稿: 殿岡 駿星 | 2011年2月 7日 (月) 22時15分

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