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映画「ヴィヨンの妻」

きょうは、写真はナシです。

太宰文学はどうしても好きになれない私ですが、映画監督の根岸吉太郎は比較的好きなので、最近レンタルがはじまった「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ」を借りてきて、じっくり鑑賞しました。結論、観てよかったです。何と言ってもヒロインの松たか子の確固とした存在感に打たれました。夫に裏切られ、徹底的に傷つけられながらも、竹のようにしなって強風をやり過ごし、次第に微妙な「つや」を加えてゆく女性像が実に素晴らしかったです。もはやテレビドラマのキムタクの相手役ではあり得ませんね。この松たか子ならば、旋盤工の妻夫木聡に思いを寄せられても、弁護士の堤真一の欲望に火をつけても、ごく当然という感じがしました。昨今、こんなに着崩れた和服姿の似合う女優さんていませんよね。太宰=浅野忠信も、結局彼女の呪縛から逃れることはできなかったじゃないですか。ざまあみろ(笑)。終幕の松のセリフ、「人非人だって構わないじゃないですか。私たちは、ただ生きていけばいいんです」に、深く深く共感いたしました。

  かきつばた飾り水車の回りけり        大波

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