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小説「新参者」

阿部寛主演のテレビドラマ「新参者」が妙に面白いので、ついふらふらと原作小説を読んでしまいました。ところがこれが、今や村上春樹に次ぐベストセラー本だったんですってね。テレビのパワー恐るべし。でも、小説もケッコー面白かったですよ。東野圭吾という作家は、ほんとうに練達の職人で、以前からミステリーと人情ものの合わせ技に長じていましたが、この「新参者」でそれが頂点に達した感じです。別に文体が凝っているというわけではなく、表現が感覚的に迫ってくるというのでもなく、むしろ淡々と物語っている感じなのですが、決して読み手を飽きさせない絶妙なストーリーの展開に最後まで引きずられたという気がします。直木賞を獲得した「容疑者Xの献身」でも、巧みなストーリーつくりが驚異の殺人トリックを支えていたと思います。小説「新参者」のもう一つの魅力は、主人公の刑事加賀恭一郎の飄々とした性格描写にあると思いますが、テレビドラマの阿部ちゃんは流石にそれをそのままナチュラルに演じていましたね。…たてつづけに小説を読んだのは、ほんとうにひさしぶりのことですが、本屋大賞を取った「天地明察」という本も面白そうだから、読んでみようかな。

  おつとめの太鼓とどろき四月尽く       大波

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