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小説「八日目の蝉」

檀れい主演のテレビドラマ「八日目の蝉」にかなり惹かれたものですから、原作を読んでみたいと買い求め、ほんとうに久しぶりに「小説」一冊を読みおえました。いわゆる本の腰巻で、爆笑問題の太田光が「最後の数ページ、震えが止まらなかった」と大絶賛していましたが、本当にその通りでした。前半は不倫の相手の子である嬰児を誘拐した女性の逃亡記録、後半は誘拐された子が成長して同じように不倫の恋に陥り妊娠してしまう物語。読んでいてかなり辛い気持ちになってしまう小説でしたが、母性というものを軸に女性の生き方の根源に迫る傑作だと思いました。作者の角田光代は以前から好きな作家の一人で、「対岸の彼女」や「空中庭園」などの代表作は読んでいますが、近年ますます深みを増し、小説の技量の腕もぐんと上がっているのだなと思いました。これは読売新聞夕刊の新聞小説だったのですね。当時読売を取っていたのに一回も読んだことがなくて、本の末尾に読売連載の小説であった旨が書かれていて、初めてそのことに気がつきました。なんと間抜けな話でしょう!(笑)60代後半ごろから、新聞の小さな活字を読むのが難しくなっているものですから、仕方が無いといえば仕方がないのですけれど…やれやれ。

  春寒の色を帯びたり犬の目も      大波

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