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虚子百句

俳句の本場松山で「子規新報」を舞台に活躍されている小西昭夫さんから、「虚子百句」(創風社・文庫)のご恵贈をいただきました。これは子規をはじめ芝不器男、漱石、山頭火ら愛媛・松山にゆかりの深い俳人たちの俳句百句を鑑賞する文庫シリーズの一冊です。このシリーズはこれまで坪内稔典さんを中心に編まれていましたが、今回は小西さんの単独ご執筆。小西さんはかつて句会もご一緒したことがあり、シャープで実質的な句評に感心した記憶が残っています。この「虚子百句」も、豊富な知識を織り込みながら実に丁寧な心のこもった鑑賞文を一句ごとに書いておられ、文庫本ながらとても読みごたえがあります。読みながら思ったのは、松山の俳人にとって虚子とは近代俳句の巨人とかホトトギスの重鎮とかいうこと以上に、子規らとともに松山で少年時代を送った肌のぬくもりも感じられる人、なのかなあということでした。この本のあとがきで小西さんは、アンチ虚子の俳人たちも虚子の業績を正当に評価した上で虚子を乗り越えていかなければならないと述べておられ、それは全く正しいと思いました。

  キャンパスに気儘に棲みて猫の恋       大波

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