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石原裕次郎23回忌

有名人が亡くなったとたんに歴史を変えた偉人のようにもてはやされるのがあまり好きではなく、従って石原裕次郎の23回忌にもほとんど興味を持たなかったのですが、えらい騒ぎだったんですってね。そうか、でも彼のガン死からもう20年以上過ぎたんだなあ。ほぼ同世代だっただけに、ある種の感慨に襲われるのはムリもないことでしょうか。私のおすすめの裕ちゃん映画は、娯楽作品では「鷲と鷹」。井上梅次監督の後日談によりますと、裕ちゃんの役は最初鶴田浩二に決まっていたんですって。でも井上監督、どうしても裕ちゃんでやりたくなって鶴田さんには頭を下げて納得してもらい、その結果裕ちゃんと三国連太郎の対決という奇跡的なアクションシーンが実現したのですから、鶴田浩二もエラい!!(笑) 裕ちゃんの芸術映画では、蔵原惟繕監督の「憎いあんちくしょう」に尽きるでしょう。ヒーローを演じ続けてきた彼のなんとなく物悲しい翳りが見えて、浅丘ルリ子の熱演と共に忘れられません。裕ちゃんは、とうとう演技者にはなれなかった俳優だと思います。「太平洋ひとりぼっち」の市川崑監督は「まるで新人に対するように細かく演技指導をした」と言っていたそうで、それでも堀江謙一にはなり切れなかった裕ちゃんが「役者は男子一生の仕事じゃない」とやせ我慢の言葉を吐きつづけた気持ちが、少しばかり分かるような気がします。

  七夕の風のことさら潤へる        大波

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