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忌野旅日記

まるで肉声で語ったそのままのような文体で文章を書ける人は羨ましい。むかしむか~~しの頭の薄い偉大な映画俳優、殿山泰司のエッセイがそうでしたね。もう一人の名手が他でもない、忌野清志郎でしたが、キヨシロー様は過日大往生を遂げられました。私の読みたい文章の書き手が二人ながらに鬼籍に入られてしまい、寂しい限りでございます。で、緊急復刊して本屋さんの店頭に並べられたのがこの『忌野旅日記』(新潮文庫)であります。オリジナルは20年以上前の1987年に音楽の友社から出版されたもの、文庫化だって1993年(平成5年)ですから、もはや文化遺産といっていい本ですぜ。なにしろキヨシローさまの、どう見たってこどもの悪戯書き以下の貴重なイラストつきだし、むずかしい言葉はみな漢字ではなくカタカナになっているし、三浦友和・泉谷しげる・アンルイス・サンプラザ中野・桑田佳祐・井上用水(違うか!)といった人気者がぞろぞろ登場するし、超楽しい本であることは請合います。この本でキヨシローは、苗字の忌野をかな書きで「イマーノ」と表記しているのが妙に気に入ってしまい、自分も「だいは」ではなく「ダーハ」と名乗ろうかとまで思いつめました。

  捩花を見てゐて稿の進まざる       ダーハ

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