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私の恋愛映画・拾遺

映画というものは、男と女をめぐるストーリーが大半を占めているのですから、恋愛映画といっても、まだまだどっさり語りたい作品があるのです。これ、当たり前の話。拾遺編としてまっさきに上げたいのは、ジャン・コクトーの「双頭の鷲」、王妃とテロリスト詩人との恋の物語です。王妃を演じた舞台女優エドウィージュ・フィエールの気品のある美しさと、当時絶世の美男とうたわれたジャン・マレーの絢爛豪華な宮廷劇はまことに見ごたえがありました。このジャン・マレーの役を、学生演劇で私が演じたのですから、ほんとに無謀な話(笑)。無謀と言えば、ウィリアム・ホールデンとキム・ノヴァクが田園の恋をくりひろげる「ピクニック」、このホールデンの役も私は演じているのですから、学生演劇時代の私はまっこと暴走気味だったんだなあと思うちょります(笑)。音楽映画が好きな私には、数々のミュージカル映画も記憶に刻まれていますが、恋愛を主軸に考えると「シェルブールの雨傘」を見逃すわけにはいきません。アルジェリア戦争で引き裂かれた恋人たちの別れと再会、芯にピリリと苦味のある映画なのですが、カトリーヌ・ドヌーブの現実離れした美しさと、すべての会話を歌にするという映画の創りかたが、独特のファンタスティックなムードをかもし出す作品でした。ミシェル・ルグランの音楽が素敵でしたねえ。きょうのように梅雨っぽい空になると、かならず思い出す一本でした。

  梅雨の夜の暗き地平の灯かな       大波

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