« 2009年4月26日 | トップページ | 2009年4月28日 »

超時間対談

今から28年前に集英社から発行された本で、私はこれを2年ほど前に府中の古本屋さんで買いました。14人の文化的・歴史的偉人や架空の人物と、日本の文化人が時空を超えて対談するという趣旨の本で、各対談に和田誠のカラーのイラストがつくという豪華なものです。例えば、ジャン・ギャバンと池波正太郎、アドルフ・ヒトラーと開高健、アルチュール・ランボーと寺山修司、ウォルト・ディズニーと赤塚不二夫、といった組み合わせでそれぞれ対談しているのですが、もちろん対談の中身は日本の文化人側の執筆になるものです。従って、それぞれの人間観、業績の評価、といったものがとても人間的な肌触りで書かれていて、通常のエッセイ以上に刺激的で面白いのです。対談の笑える箇所には、ちゃんと(笑)マークがついていますしね(笑)。でも14人の執筆者のうち、今も元気に活躍中なのは山下洋輔(ベートーヴェンと対談)、タモリ(哲学者アンリ・ベルグソンと対談)、唐十郎(シェイクスピアと対談)ぐらいで、あとはみんな故人になってしまっているのは淋しい限りです。私が好きだったのは、ハンフリー・ボガートと田中小実昌、レイモンド・チャンドラーと河野典生、の二組のフィリップ・マーロウがらみの対談で、河野さんの対談の最後のしめくくりの一節が泣かせます。…さよならを言うのはわずかのあいだ死ぬことだ。

  再会の約束をして春逝けり        大波

| | コメント (0)

« 2009年4月26日 | トップページ | 2009年4月28日 »