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「春陰」という季語

もう花時はすっかり過ぎましたが、きょうのどんよりした空模様を見て、渋谷の定例句会に「春陰」という席題を出してみました。歳時記によりますと、「春陰」は花曇りなどとほぼ同じだけれども、もっと重たく暗い感じであるとか、ものの影ではなく春の暗さを言うとか、心象風景に寄った解説が述べられています。そのせいでしょうか、虚子の「新歳時記」には「春陰」の項目はなく、虚子自身も「春陰」で句を詠んではいないようです。山口青邨が「悲しみは春陰の波のごとく寄す」と詠んだ例がありますが、写生派はこうした情緒的な句の扱いにはきっと二の足を踏むことでしょうね。実際、きょうの句会でもみなさんはかなり四苦八苦しておられましたが、こういう難題で句会の参加者をいたぶるのも、世話役の楽しみの一つでございます(笑)。でも、みなさんに難しければ自分にとっても難しいのは当たり前のことで、結局苦しみはわが身に返ってくるのでございます(笑)。あ~あ、席題を考えるのって、ほんとに超難しいなぁ~~。

  春陰の無用の水車まはりけり        大波

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