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映画「ぐるりのこと。」

「大」編集が一段落したので、堰を切ったようにDVDを借りまくり、映画を観ています。映画「ぐるりのこと。」(句読点もタイトルのうちです)は、キネマ旬報ベスト・テンでは「おくりびと」に次ぐ第2位でしたが、個人的にはこちらの方がずっと好きですな。産んだばかりの赤ちゃんを死なせたことで、母親の木村多江が次第に心を病んでいくのですが、このキムタエさんの鬼気迫る演技が素晴らしい。夫役のリリー・フランキーが、あくまでナチュラルな優しさで彼女に接し、平衡を失った彼女の心をゆっくり時間をかけて癒していくのですが、リリーさんの無手勝流の演技も最高です。このリリーさんは、写真撮影が禁止されている法廷で被告の表情などをスケッチするいわゆる「法廷画家」の仕事をするのですが、夫婦の物語の合間合間には法廷場面を挿入することによって、10年間の社会の移り変わりがはっきり見えるという巧みな構成に、超感服していしまいました。びっくりしたのは被告の一人の加瀬亮くんです。人を殺してバラバラにして死体を食べてしまうという変質的殺人者の役を演じ切り、「それでもボクはやっていない」の痴漢冤罪被告とは180度違う面を見事に表現していたのには、本当にアタマが下がりました。

  この道のぐるりの花の盛りかな        大波

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