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「おくりびと」鑑賞

アカデミー外国映画賞受賞の「おくりびと」を、ようやくDVDで観ました。一言で結論を言えば、やっぱり面白かったですね。モッくん(本木雅弘)が、楽団のチェリストを失業して、わけもわからないまま納棺師という職業に就き、次第に人間的に成長していくというストーリーなのですが、映画の舞台として山形県庄内地方という風土を生かしたのがこの映画の成功のカギだったのではないでしょうか。人様の遺骸を扱う特殊な職業を、あまり興味本位ではなく抑えた形で表現できたのも、雪国を背景にしたからだったような気がします。滝田洋二郎監督は「コミック雑誌なんていらない」とか「病院へ行こう」とかいう傑作がすべてコメディだったことからも分かるように、人の死生観をテーマにしてもどことなくコメディタッチなのが、胃にもたれない映画となった大きな要素だったのかも知れません。モッくんは、ナイーブさと、どことなくもったいぶった感じのキャラが、納棺師にピッタシでした。納棺会社(そんなものあるのか!…笑)社長の山崎努のさりげなさも、流石、天晴れと感心してしまいました。それにしても、遺体に死化粧を施して体を清め、棺に納める所作の流れるような美しさはなかなかのもので、ああ、オレも旅立ちのときには、モッくんのような人に納棺してもらいたいもんだと、マジで思いましたよ(笑)。

  芽吹きの木鳴らして過ぎる風の墓所      大波

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