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炬燵出す

そんなに寒かったわけではありませんが、まあ12月にもなったことですし、そろそろいいかなと思って、炬燵を出しました。この炬燵は去年買った家具調で、冬以外の季節はテーブルのフリをして奥座敷に治まっています。布団を掛けてテレビの前に置きますと、にわかにそのあたりがいわゆる「冬座敷」になってしまうのが不思議ですね。虚子という人は炬燵になんとなく色っぽいものを感じていたようで、虚子編「新歳時記」の炬燵の項には、艶めいた例句がさりげなく入っているのが面白いっす。例えば「思ふ人の側へ割込む炬燵かな 一茶」なんてね。あ~あ、そんな胸のときめくような時間は全くなくなってしまったなあ(深い溜息)。「ことごとに妻を立たする炬燵かな より江」は、炬燵から遠ざけられがちな女性の側からの恨みのこもった句でしょうか。で、虚子自身は「耳遠く病もなくて火燵かな 虚子」と徹底的におトボケです。ほんとに煮ても焼いても食えない人ですねえ。いったん炬燵に入ってしまうと、腰が抜けたようにその場から立てなくなってしまうのが、炬燵の魔力というもの。炬燵初日から、半日私は腰抜け状態のままでした。冬本番はこれからだっちゅ~のにね。

  新しき炬燵布団の肌触り        大波

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