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現代俳句の海図

古希を迎えた私が、今、俳句の道を進むための水先案内と自分で勝手に決めている俳人たちは、自分よりずっと若い昭和三十年世代の方々です。はっきり言ってしまえば、自分と同世代以上(昭和一ケタとか、十年代とか…)の俳人については、その熟成した味わいさえ俳句脳に刻み込めばそれでいいのだと思ってしまっているのです(これって、ゴーマンかしらね?)。何より自分が必要としているのは、若い世代の新鮮な感覚であり、貪欲なパワーですから。…というわけで、小川軽舟氏の「現代俳句の海図~昭和三十年世代俳人たちの行方」(角川学芸出版)は、なかなか有り難い一冊。この本は角川「俳句」への連載をまとめたもので、中原道夫、正木ゆう子、片山由美子、長谷川櫂、小澤實、櫂未知子ら三十年世代俳人を歯切れよく紹介・分析し、それぞれの代表作50句を紹介しているものです。特に、私が今現在真剣に俳句を学ばせていただいている石田郷子さんや、敬愛する夭折の天才俳人田中裕明さん、時に句座をともにさせていただいている岸本尚毅さんらを丁寧に論じているのが、この本の何より価値あるところ。そして、この世代の各人が抱えている課題を、軽舟さんが他人事ではない自分のものとしても考えている誠実さがとてもいいと思います。まだ老化には早いと思っている俳句愛好家には、超おススメですよ。

  駐車場駐輪場の虫の夜        大波

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