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去年の小正月

去年の一月十四日、あの季節にしてはわりと暖かい日だったと覚えています。「大」としては初めての吟行を、東京日野市の高幡不動尊で行いました。正月を過ぎて日数もたっているのに、多摩のお不動さまはまだ賑わっていたのですが、そこで数年ぶりに三上冬華さんにお会いしたのでした。懐かしくて嬉しくて「冬華さ~~ん」と叫んでしまいました。冬華さんは、私たちの吟行に、「大」に参加しに来てくれたのです。

  柿の木を責めお不動の裏住ひ   冬華

当日の冬華さんの句です。彼女のご自宅は高幡不動のすぐお近くなので、ご自分のことを詠んだのだと思いますが、「柿の木を責め」の季語がいかにも冬華さんらしく、私はためらわず採らせていただきました。この日彼女が詠んだ佳句はすべて「大」の創刊号に掲載されています。その後も冬華さんはたびたび吟行に参加してくれましたが、忘れられないのは同じ年の6月、町田市薬師池の花菖蒲吟行のことです。これまた数年ぶりに冬華さんと再会したかつての句友と喜び合う姿が見られたのですが、このときのことを冬華さんはこう読みました。

  同窓の婆三人や杜若        冬華

「杜若」の季語の斡旋が素晴らしいと思います。冬華さんの俳句には、いつも人間らしい情感と諧謔が在り、大好きでした。再びご一緒に句座を共にさせていただいた1年半あまりが次々に思い出され、今はただ感無量です。彼岸を吟行して、先に逝ったこなみや渡辺夏紀さん、冨山いづこさんたちと楽しく句会をしていてほしいと、心から念じます。

  秋しぐれ木陰濡らさで過ぎにけり     大波

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