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続・三丁目の夕日

昭和ノスタルジーの映画やドラマはどうも苦手です。「あの頃はよかった。みんな笑顔で生き生きと暮らしていた」という映像表現は、いかに現状が虚しくひどい社会に落ち込んでいるかという絶望感の、センチメンタルな表明に過ぎないような気がするのです。この映画もそのワク内に治まっているような感じなのですが、例えば同様の趣向の「地下鉄(メトロ)に乗って」などと比べると、一味違う気がします。シネコンの場内に入ると、それが何なのか、だんだん分かってきます。観客の笑い声とちょっぴりの涙。それは、あの「寅さん」映画とよく似た空気なんですよね。昭和ノスタルジーを庶民的コメディーとして捉えたのが成功の秘訣なのだと思います。寅さん映画と同様、鈴木オート社長(堤真一)、妻のトモエ(薬師丸ひろ子)、集団就職少女六ちゃん(堀北真希)、万年芥川賞落選候補の茶川龍之介(吉岡秀隆)、恋人で踊り子のヒロミ(小雪)と、おなじみの顔が出てくるたびに、お客さんは大喜びですもん。こういう映画を小難しい理屈を言って否定してもしょうがないと思います。私としては、オープニングの幻想(妄想?)的なシーンにゴジラが出現して、このシリーズのシンボルとも言える東京タワーをぶっ壊してしまうのが、大いに気に入りました。

  立冬の夕日まみれに三丁目       大波

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