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映画「怪談」を観る

映画「怪談」と言えば、私にとっては小泉八雲原作、小林正樹監督のオムニバス恐怖映画です。岸恵子の雪女の美しさ、中村嘉葎雄の耳なし芳一の痛ましさなど今も決して忘れることのできない名作です。同じ題名を名乗るのはいけないとは言いませんが、それならば前作を越える恐ろしさと美しさを観客にもたらすものであってほしいと願っていたのですが……。う~~む、ちょとビミョーかも。こちらの「怪談」は、私が子どもの頃よく読んだ三遊亭円朝全集所載の怪談「真景累ヶ渕」が原作。女の愛の妄執が嵩じてお化けとなり、次々にライバルの女性をとり殺すというのが大筋ですが、このヒロインの黒木瞳さんはあまり執念深くないサラサラ演技なので、私はどうも納得できませんでした。とり殺される井上真央ちゃんは、役柄上ひたすら可愛らしくいじらしいのですが、やっぱり「花より男子」風に「ありえねえっつーの!」と啖呵を切るほうがいいのにな。だから死んだ真央ちゃんがお化けになって、天井からぶらさがったりすると、ヤケにいきいきとして嬉しそうに見えたりしたのでした(笑)。いろいろな女性に愛される尾上菊之助くん、美しくて色気たっぷりなんですが、どうも内面が見えてこなくてねえ。美しい人には、内面なんかなくてもよいのでしょうか(?)。結論、お化けはちっとも怖くなかったけれど、悪女の瀬戸朝香の目つきがすんごく怖かった(笑)。

  幽霊に飽きし納涼映画かな       大波

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