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高城高というミステリー作家

きょうもお古いお話をしますが、昭和30年に「宝石」(江戸川乱歩編集だっ!)というミステリー誌、とゆーより探偵小説誌に掲載された「X橋付近」という小説を、御存知のかたはほとんどいないでしょうね?実は、この「X橋付近」こそ日本のハードボイルド・ミステリーの草分けといってもいい短編なのです。タイトルにある「X橋」というのは仙台の私の実家のすぐ近くに実在し、橋の両端が二股道になっていて全体が「X」の形をした橋なのです。このX橋は旧遊郭に通じていて、当時は駐留米兵相手のいかがわしい店もだいぶあったようで、ハードボイルド小説の舞台にうってつけでした。作者は高城高、私の学んだTH大学文学部の二年先輩で、垢抜けない田舎都市を舞台にあんなに格調高いハードボイルド小説が書けるなんて、と私の憧れの的でしたが、いつの間にか大衆文壇からは姿を消してしまいました。先日、仙台に行った折、駅の書店でこの「X橋付近」を中心にした高城高の短編集が地元の出版社から発行されているのを見つけ、すっかりコーフンして買い込みました。高城高は、その後、北海道新聞の記者になり、とても偉くなったことが、この本の著者略歴を読んで、はじめて知りました。「X橋付近」はいわば私の青春の記念碑的小説です。暇を見つけて、そのうちゆっくり読むつもりです。

  ぢぢばばの並んで嘗める氷菓かな     大波

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