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結城昌治の俳句

結城昌治という名前をご存知でしょうか? 深作欣二監督の傑作映画「軍旗はためく下に」の原作者で、直木賞作家として知られていますが、本来はEQMM(エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン)出身のミステリー作家。私は、スパイ小説の「ゴメスの名はゴメス」や、悪徳警官ものの「夜の終る時」などが大好きでした。この結城さんは胸を患って清瀬の療養所に入院、そこで石田波郷から俳句の手ほどきを受けたれっきとした俳人でもありました。結城さんの作品は、徹底的な人事俳句、波郷ゆずりの境涯俳句といっていいでしょう。「まはるほか何も知らずに走馬灯」「つぶやいて声におどろく夜寒かな」「いくたびも死にそこなひしゆかたかな」小説家の心の呟きのような句の数々に心を打たれます。結城さんは落語の通でもあり「志ん生一代」という傑作も遺しています。ミステリが好きで、落語が好きで、俳句が好き。…おや、まるで私のことみたいじゃないか(笑)。

  あぢさゐに通夜提灯のともりけり      大波

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