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映画「憑神」

正直言って、私は浅田次郎という作家が苦手です。「鉄道屋(ぽっぽや)」とか「壬生義士伝」とかが典型的ですが、泣かせどころを心得た抜群のうまさが、私のようなヘソ曲がりの体質にはどうも合わないみたいなんです。「憑神」は、その浅田さんの原作の映画化ですから、面白くないわけはない。主人公の若侍(妻夫木聡くん、感じのいい演技)が、貧乏神・疫病神・死神に順繰りに取り憑かれながら、とにかく一生懸命生きようと悪戦苦闘する話ですが、西田敏行の貧乏神なんか抱腹絶倒、めっちゃ面白い。また、ドラマ版ちびまるこちゃんの初代、森迫永依ちゃんが童女の姿をした死神を演じるのですが、可愛らしさと憎たらしさが背中合わせになったような存在感は絶品です。でも、映画は結局、主人公が上野の彰義隊に加わる形で自ら「死への道」を選ぶという泣かせどころに落ち着いてしまうので、「ああ、これも、やっぱり浅田映画だったなあ」と私は思ってしまったのでした。トシをとって涙腺が半分壊れてしまっているので、映画館では泣きたくないんだよお。

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