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あかね空

また亡くなった妻の話になって済みませんが、彼女が病床で最後に読んだ小説が、山本一力の「あかね空」でした。彼女は、池波正太郎とか藤沢周平とかの時代小説が好きでしたので私が買ってきた一冊で、「お豆腐屋さんの話、なかなかいいね」と言って、結構気に入っているようでした。その「あかね空」が映画になったのですから、これは見に行かずばなりますまい。三代にわたるお豆腐屋さんの家族愛の物語、予想通り気持ちのいい映画になっていました。永代橋を中心とした深川周辺のCG映像は、若干書割っぽいのがかえってよかったかも知れません。あまりにリアルなCGって、気持ち悪いですものね。絶賛したいのは、「風林火山」の山本勘助こと内野聖陽(まさあき、と読むらしい)です。コツコツ生真面目なお豆腐屋さんと、スキンヘッドに眉を剃り落とした賭場の親分の二役を見事に演じ分けて、圧倒的な存在感。特に黒づくめの衣装で映画の幕切れをかっ攫う賭場の親分役は、実にカッコいい!まあ、映画史に残るような名作というのではなく、言ってみれば「ふつうに面白い映画」なのですが、妻には見せたかったなあと思いました。

  ひとりよそふ菜飯に副へて豆腐汁     大波

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