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「一瞬の風になれ」読了

数日間にわたる「一瞬」でしたが、ようやく読み終えました。全3巻、途中でやめようと思うことは全くありませんでした。面白い! トラック競技、特に400メートルリレー(4継)の魅力に取りつかれた少年の物語。バトンを受け渡すことが、人間の絆そのものであることが快適なテンポで語られ、天才肌のランナーである親友、それぞれ個性的なトラックの仲間たち、最高に人間的な顧問の先生、サッカーのプロである兄を中心とした暖かい家族たち、等々の織り成す人間模様が、あくまでも爽やかに綴られます。中でも、走るたびに速くなる主人公の体と心の成長ぶりが鮮やかに描かれて、次の競技ではどうなるだろう、その次は、その次は…と気になって気になって、途中でページから目が離せなくなってしまうのです。作者の佐藤多佳子の語り口の抜群のうまさがそうさせるのですが、この作者、陸上競技は未経験で、何の知識も持たなかったところからスタートしたというから驚きです。タイトルも素敵ですよね。ひさびさに小説の魅力をたっぷり味わいました。

  一瞬の風の過ぎ行く柳かな       大波

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