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「蟲師」讃、つづき

きのう「蟲師」を誉めましたが、誉め足らなかったので、また誉めます。とにかく映画冒頭から私たちを引き込んでしまうあの大自然、あれがCGではなくてまさに実写だったのは、よほど徹底してロケハンした結果だろうと思っていたら、「キネマ旬報」その他の文献を読んだところ、ドンぴしゃり。熊野古道や富士の樹海、京都府美山の京大の芦生研究林、滋賀県余呉の朱雀池、等々すごいロケ地ばかりだったようで、中にはヘリで時間をかけてようやく入れるような場所もあったようです。大友克洋監督の妥協のないイマジネーションが繰り広げた異世界は、物語なんか無くても、何度でもそこに行ってみたいと思わせる迫力がありました。それから、やっぱり蒼井優を誉めたいですね(笑)。彼女は、オーディションを受けてこの作品への出演が出来たのだそうで、着物姿が美しくてとてもかつてフラガールだったとは思えず(笑)、しかし長い菜箸をふるってうにょうにょと動く文字どもの群れを紙に戻すという幻想的な場面の動きが実にキレイでした。原作者の漆原友紀が、蒼井優の演じた淡幽について「儚げで、かわいくて、でも凛としている」と言ったそうですが、ほんとにその通り。私が見ても、「ハチミツとクローバー」「虹の女神」「フラガール」と、すべて良かったんだから、日本の映画女優賞総なめだったのは、許してやってね。

  夜桜や行き交ふ人のまばらなる      大波

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