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小日向文世はスゴい!

「それでもボクはやってない」を観た感想を、三日ほど前にそそくさと書き込んだけれど、あの映画はその後もいろいろ考えさせられるものがあって、なんだか重く「後遺症」の残る映画です。一番鮮やかに記憶に残るのは、出演の俳優たちの力量で、主演の痴漢冤罪役者・加瀬亮や、弁護士の役所広司、瀬戸朝香らのいずれも技巧を抑えたナチュラルな演技には、まず拍手を送りたいと思いました。それより凄いのは脇役陣で、主人公の友達役で土方歳三など無縁のフリーター山本耕史、忙しすぎて取り調べもいい加減な刑事役の大森南朋、留置所の先輩(?)でちょっと気持ち悪い本田博太郎、無罪判決が多すぎるので飛ばされてしまう(?)裁判官の正名僕蔵ら、いずれも迫真の演技ぶりでした。中でもズシンと重いのは、飛ばされた正名裁判官の後を受け継ぐ裁判長の小日向文世。あのいつもはひょうひょうと善人役をこなす小日向裁判官の、何事にも動じない徹底した無表情ぶりは、まさに鳥肌モノでした。この映画のサスペンスの大半は、彼の無表情の口元をフッと冷笑のようなものが漂う絶妙な演技に支えられていると思います。テレビドラマにもせっせと顔を出してコマカく稼いでいる小日向さんに、一句捧げます。

  裏庭の小さき日向や春隣      大波

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