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藤沢周平の俳句

近々、山田洋次監督の藤沢周平原作三部作のラストを飾る「武士の一分」を観る予定です。「たそがれ」「隠し剣」と観てきたんだもの、観ないわけにはいかない。キムタクがかなりいいらしいので、楽しみです。原作の「盲目剣こだま返し」も好きだったし…。ところで、藤沢さんは若い頃俳句が好きで、「海坂」という結社に属していたらしいですね。「海坂」って、藤澤さんの小説の舞台になる架空の藩の名前じゃないっすか。そう言えば、俳句結社って、藩みたいなところがありますね。殿様みたいな人がいて、家老・重臣みたいな人がうじゃうじゃいて、お局さまのような怖いおばさまがいて、脱藩したら切腹かはりつけです。それはともかく、藤沢さんの俳句は、この人らしい詩情があって、私は好きです。「枯野生れ枯野の町となりにけり」「落葉無心に降るやチェホフ読む窓に」「野をわれを霙うつなり打たれゆく」藤沢さんは、人事の俳句より自然を詠む句のほうが好きだと言っておられますが、このように自然を詠んでも人事的な感慨がこめられているのが、やはり小説家的資質というものなのでしょうね。

  寒灯に残日録を読みにけり     大波

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