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演技者としての泉谷くん

「春夏秋冬」はいい歌だなあ。私も俳人のはしくれなので、いつも四季を意識しないわけにはいかないのですが、でもそのたびに泉谷くんと同じように、そうだよ、オレは季節のない街に生まれ育って骨身をさらけ出しているだけだ、と思わずにはいられませんね。なんて男っぽくて、切ない歌なんでしょう。泉谷くんは、テレビドラマではいつも、凶暴にトンガったおじさんなのですが、あのだみ声で罵詈雑言を吐き散らしながら、そういう抒情と反逆のこころを滲ませているような気がします。なかでも大好きなのは、「Dr.コトー診療所」のなかの泉谷くん。吉岡秀隆演じる離島診療所の医師、天才的で善意のかたまりのようなコトー先生を常に「おいっ、ヤブ!」と呼びつけて、批判的存在であることを誇示してやまない漁労長。あんなに作業帽とゴム長の似合う役者って、ほかにいないでしょう? 泉谷くんがそこに居ることによって、ドラマのリアリティが支えられているような気がします。「電車男」の酔っ払いだって、そもそも泉谷くんが居なければ、あんなウソっぽい恋は生まれなかったじゃないですか。ビバ、泉谷しげる! やっぱり、褒めてしまったよ。

  蟷螂の鎌をしごきて風の中     大波

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